日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度であるグッドデザイン賞。メトロクスで取り扱っているアイテムの中から、グッドデザイン賞を受賞したアイテムをご紹介します。
グッドデザイン賞とは、1957年に旧通商産業省によって設立された「グッドデザイン商品選定制度」を継承し、単にものの美しさを競うのではなく、産業の発展とくらしの質を高めるデザインを身のまわりのさまざまな分野から見いだし広く伝えることを目的とした、世界でも有数の規模と実績を誇るデザイン賞です。
ボビーワゴン
Designed by Joe Colombo
Good Design Long Life Design Award
No.22L00008
イタリアのデザイナー、ジョエ・コロンボが1970年にデザインした収納ワゴンである。なんといっても収納力の高さが魅力であるが、サイズとカラー、トレイの組み合わせにより全80種類以上に及ぶバリエーションが展開されているというから驚きだ。始めは、デスク脇のスペースで「必要なものを無駄なく効率的に収納出来ないか?」という疑問から生まれたデザインであるが、見事にその疑問を解消し、さらにはデスク周りに留まらず様々な場面で活躍するに至る。現代では良く耳にする「多機能性」という点において、70年代にそれを家具のデザインにて表現しているこのワゴンは当時から画期的な製品であったことだろう。色あせることのないデザインは現代の住環境においても大いに力を発揮しているように思う。(審査委員評)
リキスツール
Designed by Riki Watanabe
Good Design Long Life Design Award
No.21L00013
リキスツールは、東京オリンピックの翌年、1965年に婦人画報社の展覧会の企画の一つとしてデザインされた。1964年に東海道新幹線が開業し、1965年には国内初の家庭用電子レンジが登場し、1970年代にかけて家電メーカー各社から次々とカラーテレビが発売されていった日本の高度成長期の真っ只中である。その時代の流れに逆行しているかのような段ボール製のリキスツールが、当時デザインされたことに驚かされる。渡辺力は、人や環境に優しいデザインが重視される遥か前に、未来を予測していたのではないか?リキスツールの耐荷重は、ロースツールで740kg、ハイスツールで650kgもある。一般的なオフィスチェアの耐荷重が100~200kgだから、オーバースペックとも思える強度だ。おそらく、紙は弱いという固定概念を覆そうとしたに違いない。紙は絵を描ける一方で、汚れやすい。一見ネガティブなこの特徴も、使用者の人生記録の媒体となると考えていたのではなかろうか?紙に残された記録は、アップデートの必要がない。いまなおリキスツールが愛されている理由が、そこにあるように思う。(審査委員評)
LOG
Designed by Kenji Ito(MUTE)
No.20G060298
このシェルフは、ノックダウン式(組み立て式)の家具でありながら、それぞれのパーツは非常に繊細に仕上げられており、DIY的要素の簡潔した部分と熟練された職人の手による繊細なパーツの組み合わせが非常に良いバランスを生み出している。棚板と丸棒の支柱とを結合する金物パーツのアイデアが面白く、強度を保ち、シンプルな佇まいを可能にしている。更に棚板に仕込まれたリノリウムがカジュアルさを軽減し、高級感を生み出している。(審査委員評)
wawa
Designed by TORAFU ARCHITECTS
No.16G030139
伝統的な籐製品加工技術をモダンにアレンジした壁掛けミラー。安価な外国製品が多く出回る中で、国産の伝統技術を継承していきたいという思いが文脈として製品に表れている。素材の持つ美しさも充分に生かされている。(審査委員評)
セレクトアイテム
学園積木
Designed by
JIYU GAKUEN Seikatsu Kougei Laboratory
Good Design Long Life Design Award
No.11L01005
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METROCS
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