コンディションランク【A】
この作品はヴィンテージです。モチーフ部分に全体的にスレがありますが、その他大きなダメージは見当たりません。フレームは新調しています。
システマティックな連作『シグナル』シリーズ
フランス・パリを拠点に活動し『世界のSUGAI』とも評された日本人画家・菅井汲(スガイクミ/1919-1996)のシルクスクリーン作品です。フレームとセットでお届けします。
スピード狂と言われた菅井による、標識を思わせるシステマティックで色鮮やかな連作『シグナル』シリーズのひとつです。
「余計なものが全てなくなり、究極的には言葉さえもなくなった世界では、標識だけがコミュニケーションの手段になる。そういう時に必要不可欠なものとなるのが、私の想像する芸術というものです。必要でないものを全て捨て去ってしまったときに、必要になってくるのが芸術です。最も単純な表現に還元された世界を支えることができるのは芸術だけなのです。」
【菅井 汲 / SUGAI KUMI】
1919年兵庫県神戸生まれ。大阪美術学校で学び、グラフィックデザイナーとして活躍。191952年に渡仏、1955年から版画(リトグラフ)の仕事をスタートさせる。晩年までパリで暮らし、その独自の作風によってフランス国内をはじめとする欧米で高い評価を得た画家。
- 略歴 -
1954年 クラヴェン画廊(パリ)、パレ・デ・ボザール(ブリュッセル)
1955年 セント・ジョージ・ギャラリー(ロンドン)
1957年 第1回東京国際版画ビエンナーレ展に出品、ル・ジャンドル画廊(パリ)
1958年 クルーズヴォー画廊(パリ)、ヒルト画廊(バーゼル、チューリッヒ)
1959年 ザグレブ市近代美術館賞(第3回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ)
1960年 クーツ画廊(ニューヨーク)、レーヴェルクーゼン国立美術館(ドイツ)
1961年 第2回グレンヒェン色彩版画トリエンナーレ大賞
1962年 第31回ヴェネツィア・ビエンナーレでデイヴィッド・E・ブライト基金賞
1965年 第8回サンパウロ・ビエンナーレで外国作家最優秀賞を受賞
1967年 愛車のポルシェで交通事故を起こし重傷を負うが一命を取り留める
1969年 東京国立近代美術館に依頼された作品「フェスティバル・ド・トウキョウ」完成に立ち会う為に18年ぶりに帰国。
1971年 フランス・レジオン・ドヌール・シュバリエ章受章
1976年 菅井汲全国展開催
1983年 菅井汲展―疾走する絵画、明快さの彼方へ開催
1996年 心不全により逝去。享年77歳。
- 収蔵美術館 -
ニューヨーク近代美術館
ソロモン・グッゲンハイム美術館
ピッツバーグ美術館
リオデジャネイロ近代美術館
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