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時計のデザインは、使う数字の書体を“見つけた”時点で8割方終わっている─

時計のデザインは、使う数字の書体を“見つけた”時点で8割方終わっている─
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時計のデザインは、使う数字の書体を“見つけた”時点で8割方終わっている─

時計のデザインは、使う数字の書体を“見つけた”時点で8割方終わっている─

これはジャパニーズデザインのパイオニア 渡辺力さんの言葉です。 力先生はその言葉のとおり、数字に対して凄まじいこだわりがありました。 ひとつの書体で0から9まですべてバランスよく整っているフォント「CBS DIDOT」。 今ではリキクロックのアイデンティティとも捉えられるこの書体は、CBS放送のアートディレクター ルウ・ドーフスマンの依頼を受け、フリーマン・クロウによってデザインされたものでした。 70年代初頭、極端だけど優雅な太細のバランス、遠目に見ても判別性が高く、全ての数字が整っているこの書体に惚れ込んだ力先生は、自身の時計デザインに応用していきます。 (CBSへは手紙を書いたそうです!) そこから幾つものクロックをデザインしていきますが、当時は時計自体がまだ高価で、世間のモダンデザインに対する意識が低かったこともあり、量産クロックのデザインはクイエイター仲間たちに惜しまれながらも80年代後半に終焉を迎えました。 時を経て、1999年。セイコーウオッチ(株)はリブランディングの中で渡辺力のデザインに注目。再び、力先生の時計デザインの仕事が始まります。(当時、先生は88歳!) 書体を厳選し、200を超えるスケッチを重ねたうえで最初の製品はやはり「CBS DIDOT」を用いたデザインになりました。 いかに、力先生が惚れ込んだ書体であったかということが伺えます。 そして、タカタレムノスとの出会いもあり、2000年代にはクロックのデザインが始まっていきました。 ただ、このタイミングでは「軽やかさ」にポイントを置いていたようで、クロックに採用されたのは「BERNHARD TANGO」という書体。 これは、今の「リキクロック/細文字」タイプのフォントです。このクロックはとても評判が良く、インテリアクロックがデザイン製品として根付いていく礎になりました。 やはりすぐに第2弾の話になり、ここで満を持して登場したのが「CBS DIDOT」を用いた「リキクロック/太文字」です。 細文字モデルのデザイン年が2003年、太文字モデルが2004年。1年のブランクがあるのにはこうした秘話があったのです。 ─ これらのエピソードは渡辺力氏のサポートをされていた山本章さんのお話から再編しました。 山本章さんは渡辺力主宰のQデザイナーズに勤務。1999年からは、高齢であった力さんのプロダクトデザインの仕事をサポート、力さんの没後はRikiブランドのディレクションもされています。 また、METROCSのアカプルコチェアのリデザインを手がけたのも、山本章さんです。 アカプルコサイドテーブルやアカプルコスツールに至っては、山本さんのオリジナルデザイン。 METROCSでは力さんのプロダクトをいくつも復刻しているので、とても縁のあるデザイナーさんです。 山本さんのオリジナルデザインのクロックも発売されているので、ぜひタカタレムノスのサイトをご覧ください。 https://www.lemnos.jp/designers/akira-yamamoto/