ピエール・ポランが1950年代に曲木の家具で有名なフランスのトーネット社から発表したデスク「CM141」。
ポランのデザインとして一般的に知られているのは、1960年代以降に手掛けたアーティフォート社の有機的なフォルムのプロダクトですが、
このデスクは直線を基調としたシンプルで機能性を追及したフォルムに結実しています。
2003年にMETROCSが製造及び販売権を取得し、「F031 デスク」として待望の復刻を遂げました。
その後、2006年にはポラン自らがオリジナルをベースに改良を加えた「F061 サイドボード」が復刻。
2018年には「F181 ドロワーテーブル」、オリジナルを忠実に再現した「CM231 チェア」も復刻を遂げました。
1996年頃、ヨーロッパ出張の際に立ち寄ったパリのアンティーク街・クリニャンクールのショップで偶然に「CM141」のオリジナルモデルを発見。家具の中でも特にデスクが好きなMETROCSの代表は迷うことなく購入。コレクションの一つとなりました。その後、販売中止となった名作の復刻事業を手掛けていく中で、当然のようにこのデスクも候補の一つとなりました。
復刻への道のりはピエール・ポランへコンタクトをとることから始まり、アーティフォート社を通じてコンタクトに成功。ポランの代理人と交渉の末、METROCSが作った制作サンプルを確認したポランからは「パーフェクト」とのコメント。ポランの自宅を訪問し、正式に合意となりました。
書籍『PIERRE PAULIN』に掲載されていた、ポランのスケッチの中にサイドボートのようなもの(左奥)を発見。このスケッチと1950年代にフランスのトーネット社から発表したサイドボードをもとに、METROCSからの提案とポランの意向を踏まえ、新たにデザインを依頼しました。製品化になるまでに試作を何度も繰り返し、最終的に現在のかたちになりました。
当時のサイドボードのオリジナルモデルは、木材とプラスチックの組み合わせでした。経年による劣化やメンテナンスの問題を考慮し、復刻モデルでは木製の引出しを採用。先に復刻していたデスクと統一感のあるデザインに仕上がっています。
Designer
ピエール・ポラン|1927-2009
リボンチェア、タンチェアなどのプロダクトデザインやパリのエリゼ宮の内装デザインなど、60・70年代のフランスを代表するデザイナーの一人である。
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He is one of France's most famous designers in the 60s and 70s. His works include furniture design such as the 'Ribbon Chair' and the 'Tongue Chair' as well as designing interior decorations at the Elysee Palace in Paris.
Orange Slice|
1960
Butterfly|
1963
F444|
1963
Mushroom|
1963
Little Tulip|
1965
Tulip|
1965
Ribbon|
1966
Bookcase|
1967
Tongue|
1967
F598|
1968
Le Chat|
1972
Pumpkin|
2007