ラタンは日本名を「とう」といい、「籐」という字をあてていますが、実はヤシ科のツル性植物で、竹の仲間でもなければ藤づるの親戚でもありません。日本には自生しておらず、東南アジアやアフリカ、オーストラリアなどの熱帯地域のジャングルに自生しています。1000年以上前に日本に伝来し、江戸時代には籐工芸が発達。様々な生活用品に用いられるようになり、古くから人々の暮らしのなかで親しまれてきた身近な天然素材です。
軽く、しなやかで折れにくく、耐久性に優れ、柔らかく加工しやすい性質は、曲線のデザインにも活かされることが多く、太いものは家具のフレーム材として、細いものは裂いて皮籐(ピール)と芯籐(コア)をとって編んだり巻いたりする材料になっています。多孔質で、空気中の水分を吸着する調湿性と消臭性があります。
wawaは自然素材の籐を用いて、手作業でらせん状に成型していきます。籐の特性をよく知る職人がひとつひとつ丁寧に加工しています。
一般的に家具のフレーム材として使われる直径24~26mmの籐材を大きな蒸し器に入れ、約30分ほど蒸します。
蒸し上がった籐材をwawa専用の型にあて、力をかけながらひとつひとつ二重のらせん状に成型していきます。
かたちが崩れないようビスで固定したら型から外し、丸1日、風通しのよい日陰で自然乾燥させます。
カットした先端を加工し、表面をなめらかに仕上げます。この工程もひとつずつ丁寧に手作業で磨きあげていきます。
「Maki」の装飾の工程です。籐の巻き材を職人の手で巻き、フレームが完成です。
天然のラタン素材を用いているため、材質の色味・模様・節の出方に個体差があります。
2011年に設立、前身の「山川ラタン」と合わせると設立70年以上になる新潟県の籐家具メーカーです。「山川ラタン」が剣持勇をはじめ、渡辺力、豊口克平らとの協業によって生み出した日本のモダンデザインの名作の製造を担い続けています。確かな技術のもと手仕事で製作される高品質な製品は、日本のみならず海外でも高く評価されています。
表記価格は税込価格です