1960年代に近藤昭作氏がデザインしたペンダントランプを再生産しました。この照明は、2008年に職人の高齢化により生産中止となりましたが、2015年、氏が別府の若手の竹職人へ、原寸大の展開図をもとに編み起こす製法を継承し、復刻が実現しました。
氏を象徴する四つ目で編まれた竹と成型アクリルでできた一体型のシェードは、竹の表面をシェードの内面に用いることで、竹特有の張り感がある美しい曲線フォルムに仕上がっています。40年以上前に考えられたこの照明は、今なお色褪せることない魅力を持ち続けています。
成型アクリルを竹で編みながら挟み込んだ一体型シェード。
竹部分は、年月が経つにつれて、味わい深い飴色に変化していきます。
点灯時は、白く発光するアクリル面と竹の隙間から漏れるやわらかな灯りが調和します。
取付簡単な引掛けシーリング式。
竹を用いた照明づくりの第一人者。工業デザインの考え方を取り入れつつ、素材の特性を活かした手仕事は、今日のクラフトデザインに大きな影響を与えました。デザイナー、工芸作家、職人の3つの顔を持ち、国内外で高く評価されています。